(一人でもいきていける)「幸せな孤独」を読んで(読書感想)

今日のgood & new

今日は前野隆司さんの「幸せな孤独」を読み終わった。
ぼくみたいな独り身の人にとっては、どうやったら幸せに感じるかが分かりやすかったので、ここに紹介しようと思います。

前野さんは慶應大学の教授で、幸福という抽象的な気持ちを学問として研究しています。
科学的な幸福学の本を何冊も出している著者だ。
最近はウェルビーイングという言葉で、持続する幸福を考える第一人者だと思う。
この本は、幸福学を、独り身の男性、女性でも感じられるような内容の本だ。
書いていることも数字や根拠が示されていて、スピリチュアルとは少し違う幸せについての本ので、ぼくみたいな理系の人間や、理屈っぽい男性にも読みやすいと思う。

前野さんは幸福を地位材と、非地位財の二つに分けている。
お金や地位や欲望などの地位財は、幸せを感じることもできるけれども、持続する時間が短い。
やったーという感情は沸き起こりますが、すぐに「もっと、もっと」と更なる欲望が生まれてきてしまいます。
そして、その欲望が頭打ちになると、自分はなんでできないんだろうと自虐的になり、負のスパイラルに入りします。
この感情を英語で言うと、happinessになります。

対して非地位財は、人とのつながりや自分の成長など、物や地位に関係ない幸せにつながるものを言います。
これらの幸せは地位財と違って、持続する時間が長く、依存性もありません。
だから、自分を肯定できるようになり、成長していくので、プラスのスパイラルになっていきます。
自分が幸せだから、周りも幸せを呼び込んでくるという感じです。
この感情を英語で言うと、well beingとなります。
感情というよりも、今の自分の在り方に幸せを感じるというところでしょうか。

前野さんは非地位財の幸せを感じるには以下の4つを身につけるといいと言っています。
①「やってみよう」の因子
②「ありがとう」の因子
③「なんとかなる」の因子
④ありのままに」の因子
これらは独り身だけでなく、誰にでも当てはまる幸福の要素です。
この因子については「幸せのメカニズム」という本が詳しいので、読んでもらいたいです。

では、独り身の人にとって、幸せになる要因はなんでしょうか。
①「うけいれる」(自己受容)
②「ほめる」(自尊心)
③「楽になる」(楽観性)

これら3つの考え方を身につけると、独身者でも幸せを感じ取れるようになります。
「受け入れる」では、まず一人で生きていくことが不幸せだという間違った考えを入れ替えて、ひとりのままでも幸せに生きていくという自分を認めることです。
友達が少なくても、一人が好きなことも悪いことではなく、ありのままの自分を好きになることだと思います。
「ほめる」は、一人でいるとどうしても否定的になるところを、自分を自分で褒めることで考えを変えていくことです。
独り身でも、好きなこと得意なこと、人にはない魅力を持っているはずです。
どんな小さいことでも自分を褒めることで、成長するエネルギーが湧き、孤独を感じなくなるんだと思います。
そして、一人でも生きていける自信につながって行きます。
「らくになる」は、ネガティウブになりがちな独り身の人でも、なんとかなると考えることです。
一人で生きていくこととは、将来の不安や悩みが常につきまといます。
しかし、悩んでいても、将来はかわらないのです。
楽観的になれば、今の自分を楽しむことができ、一人の不安も無くなって行きます。

これら3つの要素を伸ばすことで、独り身の誤った考え方の癖を治して行きます。
これらを治していくと、孤独感は減っていき、自分が一人でも生きていける自信、孤高(幸せな孤独)を身につけていくことができます。
本の中では、これら3つを身につけるハウツーがいくつも載っているので、興味のある人は読んでみてください。

未来はどうなるかわかりません。
ぼくも妻と子供と一緒に住んだ方がいいのか、このまま別れて新しい人生をやり直したいいか、迷う時があります。
考えが変わってもいいとも思います。
なぜなら、人は成長していくからです。
慌てずゆっくりと自分の幸せを考えて行きたいと思います。
良い本でしたので、お勧めします。