藤田一照さんが書いた「ブッタが教える愉快な生き方」を読んだ。
赤ん坊が学んでいく姿をオーガニック・ラーニングという
この本のキーワードは、オーガニック・ラーニングだと思う。
人は老・病・死の苦しみから逃れなれない。
そしてその苦しみから逃れるために修行をしたり、仏教などの宗教に頼ったりする。
しかし、人は宇宙の流れ「縁起」の中で生きている。
自然な流れの中で生きている地球のすべての生き物は、その流れに抵抗しない。
抵抗するのは人間だけで、抵抗すると悩みが生まれてくる。
ブッタの教える仏教とは
だからブッタが教える仏教はシンプルだ。
自分の周りで起きていることを、そのままの感情や感覚で捉えればよい。
逆に言えば、生きていることそのことこそ、学びであり、修行なのである。
そして、豊かな人生になることを目的にしなくてもいい。
ものがあれば人は心が貧しくなる、逆に貧しい生活でも自然を愛でる豊かな気持ちは持つことができる。
自分を知るには座禅という方法があるが、坐禅は決して頑張るものではない。
頭を空っぽにして、「今ここ」を感じて感謝することだと思う。
僕たちは悩みや問題が起きると「すること」で解決しようとするがうまくいかない。
僕たちは「すること」から「いまあること」にフォーカスをずらすことによって、幸せに近づくことができる。
そして、「すること」にばかりに執着すると気持ちはポジティブになり、頭は過去のことや悩みに縛られることになる。
だから、「すること」をなくして、「しないこと」を目指すと頭がクリアになり、生きやすくなる。
これからの学びは、情報の中だけで触れるのではなく、実際の自然やものに触れてよく観察していかないといけない。
そして、なにごとにも「受けたもう」という精神で、やりたくなくても嫌いなものでも無心になって引き受けていく。
そうすると、感情や考えに引っ張れられないで、その瞬間瞬間に集中することができるようになる。
頭を空っぽにすることが、悩みを引きづらないコツかもしれない。
愉快に生きるためのヒント
そして、「解像度の高い眼をもつ」ことで自分の内的な世界を見ることができる。
幸せとは幸せ=快感÷執着という公式で表せられる。
執着が増えると幸せは小さくなっていく。
不幸せは苦しみ=痛み×抵抗という公式で表せられる。
抵抗すればするほど、苦しみは続き、不幸せになる。
快感にしても痛みにしても、人が生きている上で感じていく感覚なので、これを無くすことはできない。
しかし、執着と抵抗をなくしていくことは、その人の考え方次第だ。
心を穏やかに保つことができれば、幸せに近づき、不幸せから遠ざかることができるということだ。